面精度
当社では、産総研との共同研究で開発したΦ100mm、λ/100 やΦ150mm、λ/60 の基準原器をはじめ超高精度の面精度の測定ができる干渉計を多数保有しております。
その他、研磨部門においても研磨作業を効率化するため、干渉計を設置し、作業の効率化、高精度化をしております。
また、高反射率のコート製品の測定をするためのダイナフレクトコート付きのzygo 社のΦ150mmλ/40 の基準原器も保有しています。
当社で面精度を測定する場合は、測定する製品の測定範囲及び測定規格(面精度)や製品の大きさによって以下の干渉計を使い分けております。
Φ300mm以下 | Zygo 12インチ 基準原器 λ/10 |
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Φ150mm以下 | Zygo 6インチ 基準原器 λ/40 Zygo 6インチ 基準原器 λ/60 Zygo 6インチ 基準原器 ダイナフレクトコート付き λ/40 ※アルミコート、銀コート、金コートなどの高反射率基板の面精度測定が可能 |
Φ100mm以下 | Zygo 4インチ 基準原器 λ/100 Zygo 4インチ 基準原器 λ/70 |
角度
当社では、産総研の角度国家標準器に使用されているSelfA テクノロジーを搭載した超高精度角度測定器を保有しています。この測定器は拡張不確かさ0.2 秒という極めて高精度な測定ができる測定装置です。また、自動で測定を行うため、再現性が良いこと、測定者によるばらつきがないことなどのメリットがあります。お客様からの±1 秒以下の角度精度を求められる場合に使用します。
スペクトロメーターは当社が独自に開発したHEIDENHAIN のロータリーエンコーダーを搭載した測定器です。分解能は0.36 秒です。お客様から±3 秒以下の角度精度を求められる場合に使用します。
オートコリメーターは、頻繁に使う測定器です。角度精度が±3 秒以上であればこの測定器を使用します。この測定器は角度ブロックゲージ、平行ブロックゲージで校正されています。オートコリメーターは、測定器の構成によって2 面の角度の測定、3 面の角度を同時に測定できるものがあります。
寸法
寸法を測定する際には、製品の大きさ、測定精度、外観など様々な要件によって測定器を使い分けています。
ノギスは測定精度が0.01mm以上、マイクロメーターは、測定精度が0.001mm 以上で、接触させても良い場合に使用します。
画像寸法測定器は製品の大きさや測定精度によって使用する機種を選んでいます。画像寸法測定器は、品物の寸法形状や測定箇所の公差をプログラムしておけば、テーブルに製品をセットするだけで検査箇所の良否を自動的に良否判定を行うことができます。検査の効率化と共に測定者によるばらつきなどを防ぐことができます。
Nikon NEXIV は、画像のコントラストが弱く製品の輪郭を判別しづらいものも測定が可能です。
当社では、大きい製品の高精度の寸法測定には、Carl zeiss の測定顕微鏡 ZKM01-250D を使用します。
これは、世界でも最高精度といわれる測定器でこの広い測定範囲を0.1μm の測定精度で測定することが可能です。
キズやディグなどの幅の測定
ガラス研磨面のスクラッチ幅やディグ径の測定には、キーエンスのデジタルマイクロスコープ VHX-5000を使用します。スクラッチ幅3μm 以下、ディグ径10μm 以下の場合に使用します。
通常は、研磨基板のスクラッチ&ディグの検査には当社製品の「表面品質比較判断プレート」を使い検査を行っておりますが、判断が難しい場合やお客様の判断との相違などがあった場合には、この測定器を使用してその寸法を実測します。これにより数値での管理が可能となります。
基板の厚みの測定
ガラス基板の厚みの精度に対する要求も年々厳しくなっています。当社は厚み公差が厳しい製品は、Mitutoyo のハイトゲージで測定します。また、両面研磨基板で厚み公差が厳しいものは、レーザー変位計で測定をします。レーザー変位計での測定は非接触で測定可能なため、基板にキズが入る心配が少なくて済みます。
表面粗さ
当社の表面粗さの測定は、Zygo の三次元構造解析顕微鏡 New View7300で行います。表面粗さの測定範囲は通常0.143×0.108mm で測定しています。
その場合の測定装置の設定は対物レンズ50 倍、ズームレンズ0.5 で行っております。